はも鍋
こんにちは、店主と”もうひとり”でこのINSIDE MY GLASS DOORSを切り盛りしているのですが、その”もうひとり”です。ここは日記ということで色々な人に日記を書いてもらおうと始めた場所なのですが、その人たちが見つかるまで、私もちょこっと書きますのでお付き合いください。
さて、INSIDE MY GLASS DOORSというのは硝子戸の中という本のように様々な人が様々なドラマを持ってきてくれるような店になったら良いなという思いで付けた屋号でもあります。ありがたいことに、本当に色々なお話をみなさん聞かせてくれます。今日は、常連様が来てくださった。
私たちは1番初めにAFOURのCODE MATT BLACKを仕入れたのだけれども、意外と常連様は持っておられない方も多い。他のデザインは履いて下さっているが、これはウチの中でも定番だろうと(なるべく切らさないようにと思っていた。)いうことで後回しにしがちなアイテムでもある。しかし昨今の情勢でなかなか落ち着かない部分もあったりで、再入荷が久々にあり、これ目当てに仕事帰りにご来店くださった。
で、彼とは帰り際にいつも食べ物の話をする。その話は本当に美味しそうで、食いしん坊の私には困る。だいたいラーメンの話なのだが、ラーメンというのは奥が深く、面白いという事を彼から教わったのだけれども、今日は何の話からか、”ハモ”の話になった。”ハモ”は夏の食べ物だと私は思っていた。そして高級な物だと。京都で”ハモ”鍋とよく聞くのは祇園祭に合わせて”ハモ”が届くからだそうで、日持ちするから京都で”ハモ”鍋が食べられるようになったらしい。なんと、祇園祭に合わせて流通されていたとは。祭りと”ハモ”、文化とは面白い。で、やっぱりお腹が空いた。”ハモ”という漢字はどんなのだっけと調べたら魚に豊(ゆたか)だった。”ゆたか”かぁーと勝手にドラマチックな意味を想像しかけた時に、漢字の由来が書かれた記事が目に入った。
『豊』には”曲がりくねる”という意味と”黒い”という意味があるらしい。だから、曲がりくねる黒い魚で”鱧”らしい。記事を読みながら、店主の履きこんで艶(ここにも”豊”!)が出て、つま先が良い感じにくねっと反り上がったCODE MATT BLACKが目に入った。