長く付き合うものとしては、これは良いんじゃないかな?…そんな事をデザイナーの荻野さんが言った。大人になれば足のサイズというのはそうそう変わるものではない。メンテナンスして修理に出して使えばそうそダメになることはない。ましてや、靴が好きなら色々履くのでへたる事もない。そう、長く付き合う事になる。シンプルなレザーはもちろんだけど、今回の象革のレザーも長く付き合うという言葉が合っている。店主からスペシャルで象革を使ってシューズを作ってもらう事を聞いた時は、少し主張しすぎるのでは?しかもブーツだと聞いて、ギラっとするかワークっぽくなるんじゃないか?ネガティブに思ったけれども、店主はもちろん私以上にPETROSOLAUMの事を知っているし長いお付き合いだ。もちろん私はすごく間違っていた。出来上がったシューズは確かに主張はしている。でも良い意味の方で、ギラっともワークっぽくもなく、ただ、かっこよかった。今日は靴が本当に好きな方々がご来店くださった。私には何かの暗号のように聞こえるレザーの話や製法の話をしていたけれども、皆楽しそうだった。
爪に色を付けている時間はなんとなく、落ち着く。労っているというか….。塗った後は手を眺めて自分の手なのに人の手を見ているようで、綺麗だなって思う。昔ある人が、ネイルした時の、あのテンションって男性には全くわからないらしいよ。と言っていた。そうなんだなー残念だ。と思った。ある日、店主はすごく爪を深爪していた。あま皮?と呼ばれるのを捲っては血を流したり….手がボロボロじゃないか?!と。それが癖のようになっていて…これまたどこかで、ネイルをすると爪を噛む癖がなくなったと聞いた事があったのを思い出して、何気に、ネイルでも塗ってみたら?といった。私のグレーのマニキュアを塗ったら、その日着ていたシャツの色とすごく合っていた。そこから、シャツにパンツを合わせる様に、爪の色を合わせる楽しみを知ったようだ。
『昨日は営業時間外でもゆっくりお話と買い物させて頂きありがとうございました。今日は雨でシャツ着れなさそうですけど、東京戻ったらガンガン着るつもりです!ワンピースの方もすごく気に入っている様です。また大阪に寄りましたら足を運ばせていただきます。』と先日メッセージを頂きました。約2年半ぶりにお越し頂き、アメリカ育ちでファッションを学びに日本へ留学に来ている事など・・色々お話しをしたり、沢山ご試着頂きクルーキットの半袖シャツを選ばれました。お連れの方にはseya.のワンピースをオススメし、自然と顔が綻んでいたのが印象的でした。これからファッションの世界で頑張っていく2人に少しでも良い刺激になってくれたらと思いました。雨の日や平日は比較的ゆっくりとご覧頂けます。いつでもお待ちしておりますので、ガラス戸を開けて下さい。
今日はクルーキットのパンツをご購入頂いたお客様より『ヴェネツィアの道端で、ナイスパンツ👖と言われました!』とメッセージを頂きました。ヴェネツィアでクルーキット・・・それだけでも格好良い風景しか頭に浮かんできませんが、見知らぬ土地で知らない誰かに褒められるってすごく嬉しいですよね。とてもお似合いだった事とやはり素晴らしいものは誰が見ても素晴らしいのかもしれません。オススメした僕自身も何だか嬉しくなりました。こういうメッセージは嬉しいし励みにもなりますし、ここを見てくれている取り扱いブランドさん達も嬉しいはずなので、感想など送って(聞かせて)ください。お待ちしております。
お知らせです。明日5/9と明後日5/10はお休みです。お問い合わせのご返事並びに発送業務は木曜日以降となります。木曜日からのご来店をお待ちしております。
”がらーん”とした道路。シーンとした商店街。足音が聞こえる駅。人が居ないといえば嘘だけどいない。弊店がある丼池(どぶいけ)という通りにはお店が数件並んでいる。皆初めての事で迷いながらも試行錯誤して営業していた。近くにできたばかりの本屋さんがあって、私はその心地良さが大好きで幾度と通っていた。道で会うと『どうですか?』と声を掛け合うけど、少しネガティブな会話で、それを打ち消すように最後は『頑張りましょうね!』って〆ていた。決まりかけていた事がキャンセルになったり進めていた事がストップしたり…..そんな2020年『何か新しい事を初めよう!』と磯上さんに相談したのがこのプロジェクトのきっかけだった。このサイトが出来る前のことだから、記録が残っていない。初めてこのプロジェクトを知る方も多いと思ったので記す事にしました。このプロジェクトの詳細は先日の記事を読んでください。人の思考というのは面白い。その考えを聞いて感じる事が人それぞれで、そっから発する言葉も各々違う。そこから広がって行き交うのも面白い。お店にずらりとシャツを並べて、お客様が来て、服を囲んで話が始まる。今日はその1日目だった。
初めて来てくれた日の事をよくよく覚えている。The crooked Tailor(ザ クルーキット テーラー)という洋服を取扱させていただいているのだけれども、そのシャツを買ってくれたのが5年以上前のこと(1階のお店が出来上がる前に2階でPOPUPをさせてもらっていた。)目立つではないけれど、個性がしっかりあって、”らしい”がはっきりしている。彼が持つと彼のモノに変わる。それが今もずっと変わっていない。
私の手にはAVMのAbracadabraというリングがある。ゴールドのリングに表面にシルバーでAbracadabraと描かれていて高さはあるが薄い。初めはなんだか大人っぽいなと自分の指に馴染めずにいてぎこちなく感じていたのだけれど、歳を重ねて少しゴツッとした手に馴染んできた。Abracadabraは色々な意味合いがあるけれど、私は一つの説が好きだ。病気や災難に対して有益な精神的救済を発動する魔法の呪文として使われいたらしい。私たちが『イタイノ イタイノ トンデユケ〜』と言われて(あるいは言って)いたように、『アブラカタブラ』は用いられていたようだ。
私の手には、ほぼ毎日決まった数本のリングが付けられている。全て思い入れがありそれはまるでお守りのようだ。ないと不自然で仕方がなく落ち着かない。
今年は秋が長い。ここ大阪はまだ冬らしさも経験していない。今日も20度ほどの気温があったそうだ。だから衣替えする時期を見失っている。こんにちは。店主と”もうひとり”でこのINSIDE MY GLASS DOORSを切り盛りしているのですが、その”もうひとり”です。(詳細は前回の記事へ)