柔らかいものとか古着とか、ラフな物を着ていると少しカチッとしていて綺麗に見えるものを着たくなる。それは辛いものを食べると甘いものを食べたくなるような、そんな感じで。オマールのTシャツはかなり度詰されたしっかりとした生地で綺麗なシルエット。まるでジャケットを羽織っている様な肩に乗る感覚が新鮮で単体で着ても様になり、ジャケットやシャツの下に着てもしっくりくる上品な1着。
晴れた日や曇りの日、雨の日には光が少なく服の見え方が少し違っているように感じた。よく観察してみるとそれぞれ表面に凹凸があり、光の当たり方によって色の雰囲気や表情が微妙に異なっている。それは手織りの生地でもあり機械で織られた生地でもあり、肌に触れた時は心地が良いものやドライに感じるもの、ガシッとしていて着込みたくなるような生地と様々ありました。という訳で今週の一階はテクスチャーをテーマに並べています。ぜひご覧下さい。
OLIVER CHURCHはパリを拠点に活動しているブランド。ニュージーランド出身のデザイナーはロンドンで5年ほど活動し、パリに拠点を移しブランドをスタートさせた。洋服に使っている生地はフランスの50-120年前の古いデッドストック生地で使っているボタンもフランスの古いデッドストック。そしてデザイン、パターン、縫製、染色(一部を除き)を一人で全て手作業で行っている。染めは天然染料のみで染色し、水が無駄にならないよう染色のミニマムまで設けている。主観ですが1つ1つをゆっくりと時間をかけ丁寧に、自分のペースで作る事が彼のモットー。要するに大量に作れないし、作らない。使われる事なく眠っていた素材に新たな価値を見出す。そんなプロセスを大切にしているブランドです。
今年も早いもので最後の営業日となりました。振り返ると(毎年ですが)お客様やメーカー様に支えられた楽しい一年でした。沢山の面白い事や面白いものを共有する事ができたと思っています。ありがとうございました。年始は1/3からオープンです。新作が並びますので、是非お越しください。2024年も皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。良いお年をお迎えください。
1_0 DUALISMと題し1年のコレクションを融合させ発表したPROJECTbyH.。台湾の気候を考えると日本ではほぼシーズンレスで着れるものばかり。今回はメインの素材で味わいのあるコットンシルクに”およそ100年経過した天然のインディゴの色”というお題を僕が投げかけて、それに答えて頂きました。なぜそんな色にしたのか。それはインディゴや藍は時間が経過すればする程、美しくなり、それは惹き込まれるような青だからです。その青も無数にありますが、それをPROJECTbyH.が再現したら面白い、という好奇心から依頼をしました。
日本の良いところは?と聞かれたら何と答えますか?誇らしい事に様々な答えが沢山あるのだけど(その反対に日本社会の問題は山積みだと思うのだが..)そのひとつに四季がある。冬はニットを着たいし春には鮮やかな色を着たいと思う。日本には節句という季節を彩る行事があり、そのように洋服も嗜みたい。と同時に昨今冬の期間が短くなっている。分厚いコートやダウンなんかはここ大阪では今年はまだ本格的に着ていない人も多い気がする。軽めのアウターを選ばれる方も多く、実際長く着れる。中にニットやストールや冬らしいシューズを合わせればこの10度から15度くらいの気温を楽しめる。シーズンレスやジェンダーレス、これは良い事として境界がなくなっている。どうせなら長く沢山着てエイジングを楽しんでほしいと思う。
振り切った土臭さ。この洋服を初めて見た時に脳天にくるものを感じた。元々バブアーの古いものが好きで、冬になると毎年着ている。あのオイルの抜けた感じ。擦り切れてボロボロになった感じ。重たくて個性でしかない洋服が着古されると何とも言えない雰囲気になる。それを着る事でいつまでも高揚できる。そんな洋服は中々ない。
なんとなく、ジャケットを(例えばBarbourとか)着古された物を着ているのが格好良いなと昔から思っていた。もちろんバッグや靴。帽子やパンツもなのだけど……何だかドシッとしているような雰囲気。そうなるには、長く着続けられる丈夫さと長く愛せる要素が必要だと思う。何度もリユースされながらも自分のところにきたヴィンテージはその代表ではないだろうか。