Jamieson’sはご存知ですか?スコットランドにあるシェットランド島で羊を育て紡績して染め柄を組み編んで販売する工程を全て自社で行なっている会社だそうです。そのJamieson’sとKota Gushikenとのコラボレーションニットです。Jamieson’sを知っておられる方なら”らしいな”と思わせる柄の組み合わせでトラッドな雰囲気だけど、本来なら裏にくる側が表に出ている。と思ったら、袖口と裾の部分は本来の表側が出ているのがユニーク。茶色にピンクに緑、黄色に赤に水色….(何色使われているんだろう?)複雑な柄でボーダーが作られていてハッとするほど綺麗いで、ネックが少し広くなっている感じがちゃんとしてなくて良い。オリジナルのタグがなんとも可愛からどこまでもとっておきなニット。古着のデニムなんかを合わせても良いのだか、トラッドに寄せるのも良いよね。
今回のポートレイトはエゴンシーレ。力強いタッチで実際より大きい印象を脳裏に焼き付けるそんな魅力的な絵をウールに落とし込みそれを縮絨して大胆に縮ませている。その工程で柄が少し崩れ、複雑な色が混ざって出来たベースと鬼灯を思わせるオレンジが浮き上がっている。ムニャムニャってなっていてこの縮絨した技法とKotaGushikenのシーレがとても合ってワイルドで繊細で可愛い。ぎゅっと縮まったウールはスウェットのように心地よくて暖かい。最終的になんとも優しくあったかい気持ちになるニットです。
黒いシャツを意外と持っていない。店頭ではこのシャツを見ながらそんな話になった。なぜなら黒は主張が強い、そんな気がすると。しかし、このC.L.SHIRTはその”とんがった感じ”が見当たらなかった。lea boberg(リア ボバーグ)の簡単な説明をした時にも書いたのだけど、その優しい感じの中に力強い意思のようなものを感じられる。さらに肩の力が抜ける様な所もあり、黒いシャツの歪んだ思い込みみたいなモノを軽く拭ってくれた。コットンガーゼでふんわりと柔らかい。ノーカラーでクリーンさもあり、長めの袖はロールアップしたり、ボタンで留めて溜まる様な感じで着ると雰囲気が良い。どこまでも気持ちの良いシャツだ。
古い物を忠実に再現し、生地や色を変えたりと軍パンからインスピレーションを得て作られたパンツは沢山ある。デニムと同じ位、敬意を持って沢山穿いてきた事もありとても好きな洋服の1つ。Omar Afridiの軍パンは肉厚なウールヘンプのヘリンボーン、総裏、いくつかの軍パンが相まった様なデザイン、立体的なパターンでとてつもなく満足感のある軍パンらしくない軍パンだ。色はSMOKE GREY、ベージュのようなグレーのような、カーキのような。曖昧な色目が主張しすぎず、軍パンのあの土っぽさをクリーンにしてくれている。シャツにセーターに、少し短めのジャケットやレザーのアウターなど、どうやって着ようか。と、楽しい想像ができるTOTEM CARGO TROUSERS。
イタリアはロロ・ピアーナ社のCLIMA SYSTEMという熱の伝導率が非常に高く自身の体温によって均一に温まる生地。さらに風や雨を通さず、透湿性にも優れている。だから薄くても暖かくとても軽い着心地だ。ニュージーランド産ウールのクラシックな生地にアウトドアの要素が加わり不思議なバランスが新鮮に感じるジャケット。丈が短い分、ワイドパンツとも相性が良く合わせ易い。動き易いので自転車や車に乗る時にも。パッと着れてパッと脱げる。気楽な使い方が出来るけど洗練されている。そんなありそうで無かった所が気に入りました。
民族的なデザインに天然素材のフリース。その違和感が面白いと感じたRAJASTHAN PARKA。表はウールとコットン、肌に当たる裏にはコットン。使われているコットンは全てオーガニックだそうで、どうりで気持ち良い訳だ。そしてセーターのように暖かく、スウェットの様に着易い。で、デザインはOmar Afridiにしか出せない雰囲気。最高ではないかと思う。先日、20代の若者くんが”お洋服ばかり買って、いい加減大人にならないとなぁ”っと言った。好きならとことん楽しめばよいよって言いかけたら、40代のいい大人ともう少し上のいい大人のお客様が立て続けに来て、バカバカと試着をして、ガハハと笑いウムウムと悩みドカドカとお買い物をして若者くんに、ね?大人なんてそんなに変わらないし大した事なくてめちゃくちゃ楽しんだよ!っと大人風を吹かせて去って行ってくれた。これから来たる冬、このRAJASTHAN PARKAは中に何を着ようか?パンツは何と合わせようか?と、私たちを楽しませてくれる服ではないでしょうか。
ベスト?洋服みたいな体と一体化したようなバッグ。生地はカーフレザーを使用しとても柔らかく体に沿い持ち手は1本で肩に掛ける事を想定されたデザイン。幅は広いので肩にかけた時はとても楽で負担がない。スッと出し入れできるポケットとボタンがついたポケットが外側に2ヶ所ついているのだが、シルバーのボタンがアクセントになっている。新しくセレクトしたlea bobergの少し肩の力を抜いたセットアップなんかを着た時に引き締めてくれる感じがすごく相性がよく気に入っている。それに、メガネとかアクセサリーのようにその人の顔となるアイテムが存在するが、このレザーバッグもそんな顔のような存在になるんじゃないかなと、誰の新たな顔となるのか楽しみしています。
1日雨が降っていると家から出るのも億劫になる事もある。色々やりたい事を諦めて、潔く家で過ごすのもたまには良い。特に何かをする事もなく雨の音を聞いたり風に揺れる木々を何も考えず見ている。そうやって無心になると頭の中がスッキリする様な気がして雨の日はそんなに嫌ではない。キャンドルにも同じ様な所があって、火の揺らぎを見ながら良い香りに包まれると心が落ち着く。Haeckels(ヘッケルス)のRAIN CANDLEは雨の日を再現した香り。実際に雨水や雨がコンクリートに当たった時に出る物質を採取しブレンドしている。わかり易く言えば雨が降り始めた時の香りだ。目を閉じれば雨の風景が浮かび上がってきて、懐かしい気分になる。そしてその香りがとても心を落ち着かせてくれる。パッケージにはキノコの胞子から作った物が一部使用されている。土に還り、残らないパッケージ。クッション性があるので中のガラスも割れる心配もない。キャンドルのガラス使い終わったらコップや小物入れとしてリユースできる。無駄な部分が全くない、人にも環境にも優しいキャンドルだと思う。(2023.9月よりパッケージが変更されました)
TRAVEL PANTSならどこへ穿いて行っても大丈夫。きっちりしたい時はきっちり見えて、崩したい時にはラフになり過ぎない。持っていると安心できる様な、seya.の定番のトラウザーズ。今回の生地は柔らかく、コシのあるツイード。ほぼ無地にしか見えない色に細かいツイードで起伏を与え、独特な雰囲気に。経糸には微光沢のあるレーヨン糸にウールを巻き付けて織り上げているそうで、優しい光沢が丁度良い。そのみつやPETROSOLAUM、AFOUR。どの靴を合わせてもしっくりくる、ある意味万能過ぎるトラウザーズ。
グラデーションに染めたウール糸で作られたニットはフェロー島の自然をイメージしたそうです。30色もの色を異なるピッチで染めているらしく、編んでいくと色彩がランダムに交わり、とても幻想的で美しい色合いに。エクストラファインメリノウールに防縮加工をし、手洗いも可能なウォッシャブルウール。しっかりしていて少しシャリッと。肌あたりも良くチクチクもない。視界に入った途端、目が離せなくなったグラデーション。沢山の色が使われているので、様々な色の洋服との組み合わせを楽しんでください。
使い古したヴィンテージのデニムをイメージし、パウダーデニムという特殊な加工を施したシャツのようにクタクタなジャケット。デニムに起毛をかけて、さらにBALL WASHを施し、製品後にさらにもう一度。とことん傷みつけてこのジャケットが完成しました。それでもびくともしない強靭なデニム生地。近頃シャツなどに使われる生地をジャケットに見立てる、シャツみたいなジャケットが重宝している。このTOFU DENIM JACKETは生地が柔らかくデザインも相まってシャツみたいに着れる。よく見ないとわからないが身頃と袖が続くヨークは生地が横向きに使われていてユニークだ。そして可動域が広く動き易い。生地が柔らかいのでごわつく事もない。これも言わばシャツみたいなジャケット。これからはTシャツの上に着て脱ぎ着できるし、いよいよコートが必要なくらいの寒さになったらこの上からコートを着ればライナーの役割を果たし、前者の様に重宝するジャケットになるのではないでしょうか。