1960年代、フランスの馬商のコート。もっと古い時代にはインディゴリネンのコートやスモッグが彼らにとっての労働着で、これは化繊の発達期に生まれたとても貴重な一枚。クラシックとハイテクの混ざり合うバランスが面白い。スプリットラグランで動き易く、ポケットが沢山ありミリタリーウェアにも通ずる実用性も持ち合わせている。化繊の薄くて軽いコートは春や秋に着るのが楽しい。
暖かくなってくると自転車が心地良い。中のベルトを閉めれば風の抵抗を受けにくく快適で、丈が短く漕ぎやすい。1980年代フランス軍の警察部隊(警察組織であると同時に陸軍、海軍、空軍と共にフランス軍の一部)のユニフォームとして作られた、あまり出回る事のない希少なジップアップのブルゾン。化繊の深い深いブラック。袖の溜まり具合や短い丈、今着たいと思える雰囲気とシルエット。
生地の凹凸から生まれる陰影、乾いた質感。これからの季節が楽しみになる。
80から90年代、富裕層の人がレジャーとしてセーリングをリゾートで楽しむ為に製作されたと推測されるスペイン製のバーバリー。ニッチなモデルだったらしく、今となってはとても貴重な一枚だ。高密度な生地は経年変化により滑らかになりサラッとした肌触り。都会的なイエローにネイビージップの配色が綺麗で、スポーツの要素を加えながらも洗練されていて、ファッションとしても完成度が高いと言える。この力の抜け具合でバーバリー、というのも面白い。
この襟の大きさを見ると着丈が長くなりそうなのに短い、ボタンを見ていると最後までいきそうなのにいかない、その絶妙で潔いバランスが良い洋服だなと感じたプルオーバー。フリースジャージーを裏使いしたLOOP TWILL。柔らかな風合いが心地良い素材。中に着る洋服やボタンの留める数によって変化を楽しめる。
トルコの海峡からの風景写真を使ったオリジナルプリント。脇線を後ろに少しずらして立体的に、袖は2枚のパーツで構成し、凝ったディテールのTシャツだ。フォトTeeはコレ!というものに出会う事が少ない。プリントの大きさや写真や色、全てが気に入ったものでないと難しい。seya.のTシャツは大胆なプリントと海の色、写真の空気・・・どれも素晴らしく、純粋に着たい!と思った。一枚でもインナーでも色々な組み合わせを楽しめそうだ。
先日歩いていると桜が咲いていた。(種類はわからないけど、早咲き桜だと思う。)空を見上げると美しい青に圧倒され、冬とは違った植物や花の香りがする。春は冬のモノクロだった世界がカラフルになっていくような・・そんなイメージで、着るものにも少し明るい色を使いたくなる。という訳で今週の一階はCOLORをテーマに並べます。是非ご覧下さい。
昔ながらのワークパンツに高密度なコットンギャバジン。上品な光沢がありとても滑らかで、それはまるでトラウザーズの様にも感じる。サラッとした肌触りで気持ちの良い穿き心地。ジャストサイズだとスッキリ、ワンサイズあげれば労働着っぽく。使い方によっては綺麗にも土臭い雰囲気にもなれる、馴染み易いパンツだ。
シャツを手に取る頻度が高くなってくると春だな、と思う。そして実感する。
日差しは暖かいが時折風が冷たい。季節が変わる時は少し寂しい。でも先の事を思い浮かべるとウキウキした気分にもなりませんか?春の光、芽生える緑、花の色。そしてこの軽やかなコートを着て歩く。今年は桜の開花が早いらしい。
彼のルーツでもある西アフリカの伝統的なヴィンテージファブリックを手作業にて泥染した素材。元々は幅の狭い生地を一つずつ縫い合わせ形にしている。生地や染、そして帯びてきた時間や作った人たちなどが層になって出来上がっているパンツ。他にも色々な語るべき要素があるのだが、このパンツを初めて見た時、白いTシャツにサンダル。クテクテになったカディシャツに。もしくは….あれと合わせたい。あのブランドと合うんじゃないか?それにお客様は私たちの想像しえない合わせをしてくれるんじゃないかな?って想像すると楽しくてドキドキした。手持ちの何かと合わせてほしい。きっと新しい世界が広がるし、ここから洋服の面白さを知るのも素晴らしいと思う。大袈裟ではなく生きててよかったね。って2人で笑った。それに彼らの考えやプロセスもすごく共感できたし素晴らしいものだった。