彼らのコレクションに対するコンセプトがあって、それに沿ってつくられている。”同じ素材で作られた服がそれぞれ違う形に変形している…..”と書かれていた。このシャツもその雰囲気を感じれる1着だと思う。コンセプトを拝読して、私はイギリス人のカロという彫刻家を想った。ミニマムで人体的な作品だ。とファッションはトレンドを作る事もあるが、デザイナーが何を表現しているのか?と知ることで得ることも多い。服として作られたそれを所有し着る事まで出来るのだから、なんと贅沢なんだろうといつも思う。襟が変形していてセーラーっぽくも見えるバランスがユニークで生地とのギャップのあるおもちゃみたいな、ボタンが付いている。生地がハリのある分厚いコットンで羽織と呼んでも良いくらいではないかな?襟だったり袖だったり裾だったりあらゆる場面から観るのが面白いバランスで着れるシャツ。
ニットのブルゾン、カーディガンの様に少し肌寒い時に羽織れるし冬にはインナーとしても使えてとても便利なアイテムでもある。この手のニットは20代の頃好きでよく着ていたが、最近は見かける事もなく見つけた時はテンションが上がった。元々米軍のインナーブルゾンとして使われていたC-2がモチーフ。インナーなので体にしっかりとフィットする。でも素材の柔らかさや伸縮性もありキツく感じる事はなく、むしろ心地が良くとても暖かい。素材はV-NECKと同じ英国のシェットランドウール(スコットランド北部のシェットランド諸島の羊毛)。キレイ過ぎないこの抜け感が丁度良く、色々な組み合わせを楽しめそうだ。
セーターと聞いてまず思い浮かぶのは英国のシェットランドウール(スコットランド北部のシェットランド諸島の羊毛)。Slopeslowはそのシェットランドウールの糸を強撚(糸をねじり合わせる)し、ヴィンテージのミリタリーセーターのあのガシッとした感じをデザインと共に再現している。ミリタリーのセーターは抜群の雰囲気で格好良いが、硬くて重い。そしてチクチクが余計に気になり結局箪笥の肥やしになることが多い。今回の素材はその空気感を残しつつ、限りなくチクチクしない様に仕上げている。サイズバランスも良く、快適な着心地。そして着れば着る程馴染んで柔らかくなる。スウェットの様に着込んで味を出したいと思えるセーターだ。
今季からスタートしたニットウェアブランド、Slopeslow。上質なカウチンセーターを探している時にご紹介を受け出会いました。ご夫婦でもある B and Oというユニットによるブランドでデザインと素材作りのスペシャリストです。とても柔らかい人柄のお二人で、ニットにもそれが滲み出ているなぁというのが見て、触って感じた事でした。ワーク、ミリタリーがベースのデザインで、糸を1から作り、最大限に作り込んでいます。今、こういうのが着たいと頭の中に思い描いていた物を具現化してくれたブランドです。本日より店頭に並んでいます。是非ご覧下さい。
雨が降れば気温が下がり、その繰り返しで最近は長袖で丁度良い気温になってきた。今までは暑くて冬物を見たいけど見るには暑い、という状態だったが頭の中を切り替えて見られるようになってきた様に思う。明日からLILY1ST VINTAGE、Omar Afridi、suzusan、新ブランドのSlopeslowが並びます。是非お越し下さい。
洋服を作るのではなく洋服を選ぶブランド、LILY1ST VINTAGE。ヨーロッパで見つけてきた古い洋服の中から私たちはこれだという物を選びました。それはLILY1ST VINTAGEとINSIDE MY GLASS DOORS、二重のフィルターにかけ、残った特別な洋服でもあります。そしてそこから選ぶのは皆さんです。これから来る冬をイメージしながら、是非ご覧頂ければと思います。ご来店、お待ちしております。
アンのパンツの中でも少し細身のデザインのONE TUCK TROUSERS。今回の素材は強撚ウールとポリエステルを組み合わせた畝のように見えるカルゼ組織に織り上げたツイルで、ドライな質感と程良いドレープの効いた素材。ベージュにグリーンのラインが入ったブリティッシュなチェック柄は冬のニットやコートとも相性が良い。柄物は案外合わせ易いし、ちょっと物足りないなと思う日の気分を変えてくれる。持っているととても便利なパンツだ。
今まで素材違いで何本穿いてきただろうか。ブランドが始まって以来、自分の中でもずっと定番であり続けているプルパンツ。素材が変わると印象が変わるのも面白い。例えばコットンならチノパンにしか見えないし、クラシックな素材だとスラックスに見える。同じデザインでも違う気分を味わえる。そして1番の特徴はベルトレス、名前の通りアジャスターを前に引っ張るだけでウエストを締める事ができ、緩める時は金具を後ろに引くだけ。イージーパンツのような快適さも兼ね備えたパンツなのだ。今回の素材は強撚ウールとポリエステルを組み合わせた畝のように見えるカルゼ組織に織り上げたツイルで、ドライな質感と程良いドレープの効いた素材。クラシックに見える素材は冬のニットと相性が良い。
ナイロン素材のパンツ、持っているとこれまた便利でクラシックなジャケットにも合うし、頑丈で何も気にせずガンガン使う事ができる。しかしよく目にするのはやはりアウトドアブランドの物でキャンプや山登りの時に使うには必要不可欠だが、普段使うには少し細過ぎたり、こんなにポケット要らないけどなぁと思ったりもする。アンから届いたパンツは最近定番で展開しているイージーパンツ。細過ぎず太過ぎずチノパンを穿いている感じによく似ている。ウエストもゴムとドローコードで快適、今回は裾にもドローコードがあり気分で変化を付けられるのも楽しい。再生ナイロンのECONYLをLIMONTA社が織り上げたナイロンツイルは肌あたりも滑らかで革靴は勿論、スニーカーでも上品にまとまりそうだ。
当店に初めてお越し頂いた方にお話を聞くと、ほとんどの方が『入るのに緊張した。』と仰られます。洋服屋さんらしい洋服屋ではないし、ドアは重たいし、ちょっとピリリとした空気もあって、並んでいる洋服も少ない。(洋服がない日もある。)多分、私が逆の立場でも最初は緊張するでしょう。しかし私たちは洋服が好きな人もそうでない人も性別も年齢も関係なく来て頂ける場所でありたいと思っています。洋服屋は洋服を買う場所ではありますが、友達や家族に普段しないような話を喋れる場所でもあります。(昔はそんなお店が沢山ありました。)漫画やアニメ、ゲームも、映画やファッションも、小説も、ご飯もアウトドアなんかも・・色々全部好きな私たちです。だから初めての方はあまり緊張せず扉を開けて下さい。ご遠方の方はメールを送って下さい。極度の人見知りの私がこんなお店を作ってどうかと思いますが、人見知りだからこそこんな場所があったらと感じ、今に至るわけです。ふと、そんな事を思いまして書きました。
何年か振りにボーダーの気分。気分だったからなのか、面白いものがいくつか見つかった。その中の1つがアンのロンT。いつも定番で使っている自宅で洗えるウールのボーダー。くすんだ青がとても印象的で、強調する事もなく自然に馴染んでいる所が気に入った。身幅はたっぷり、着丈は長くない。肩は少し落ちるバランス。大き過ぎず小さくもない、一枚でもインナーでもちょうど良い。そんなちょうど良いと思えるアンの洋服は常にクローゼットに並べておきたくなるのだ。
茄子紺をもう少し濃くした様なあまり見ない種類の目が冴える青。ラムズウールは生後6ヶ月未満のメリノ種、普通のメリノウールと比較すると柔らかく感じ、ソフトな触感なのでチクチクもなく素肌に触れても余程敏感でなければ大丈夫でしょう。ネックはガンジーセーターのデザインで横に少しだけ広い。サイズはフリー、肩は落ちるので肩幅が広くても狭くてもあまり関係なく、袖もリブで止まる。長く感じる場合は一折りすれば良い。そして軽いので全くストレスを感じず快適な着心地なので着る機会が多くなりそうな気がする。スウェット感覚でラフに着ても、どこか品を感じるニットだ。