ロシアはサンクトペテルブルクの工房にて少人数で手作りしているAFOUR。初めて足を入れた時は衝撃でした。なぜならスニーカーの頭で足を入れたのに履き心地はまるで革靴だったのです。普段革靴に慣れている私はフカフカのスニーカーよりも革靴の方が歩き易いし、疲れない。そして革靴の様に手間を掛け丁寧に作られていて見た目も美しい。スニーカーは元々好きですが、結局革靴を履いてしまう。だからずっと探したのです。そして、AFOURに出会えたお陰で足元のバリエーションが増えました。今回はCODEのクラックレザー、ORONGOのMATT GRAYが届きました。履くたびに変化するクラックレザー、偶然生まれた色合いのORONGOは少しずつ深みが増していきます。是非ご覧下さい。
ペテロオラウムのオリジナルレザーであるCordvan Buttというコードバン層と銀面部分が混在した革を贅沢に使用している。1枚の革に凹凸が出て立体感があり表情のある面白い革だ。INSIDE MY GLASS DOORSでは彼らの作る03の木型を中心に取り扱いをしている。よりビスポークに近い作り込んだ仕様で革底がとても美しい。マッケイ製法を選んだ理由は軽さとコバが綺麗、そしてハンドソーン並に履き心地が良かった。今回のサイドゴアのブーツはミドル丈でくるぶし部分が丁度隠れる程で痛くならない。サイドのゴムはドイツのイエガー社の物でゴムとしての強度が非常に高くさらにエラスティックを配し補強している。長く履いていく程にダルっとなる”あれ”を最小限に抑える為だ。一見黒に見えるかもしれないが革の断面を見ると茶色が見える。実は茶色の革を黒に染めた新色なのである。限りなく黒に近い茶色。黒がお好きな方も茶がお好きな方も違和感無く履ける色ではないでしょうか。サイドゴアは着脱の多い日本ではある意味適した形とも言える。そしてデザイン上面が広い為、履き込めばコードヴァン特有の良いシワが入り、下の茶色が出てくる。経年変化も楽しみな革靴だ。真っ黒だと少し重いと感じる時に程良い抜け感が出せて合わせるパンツもトップスも幅が広がるでしょう。幾度となく言っている気がするけれど、良い靴は良い所に連れていってくれる。一度、本気で作っている人の靴を履いてみて欲しい。きっとその理由をわかってもらえると思います。
ニットを見ると寒い日々を想像する。冬の寒さから守ってくれるし、気分も暖かくなる。冬にしか着れない、そんな特別感もあってニットが着れる冬はとても好きな季節だ。スズサンのニットはオーストラリアのエクストラファインメリノウール。古い紡績機械を使っているそうで、緩やかな不均一さ、自然な表情が特徴のニット。撚りを強くする事によってドライタッチで素肌に触れても全くチクチクせず、むしろ気持ちが良い。さらにシームレスなので、着心地は申し分無い。シャツやジャケットの下に或いはカシミアのセーターの下に。有松鳴海絞りの亀甲柄が隙間からチラッと見え、いつもと違う雰囲気を出せるでしょう。ウールは製品になってからも呼吸をしているそうで、湿度を調整し常に快適な状態を保ってくれる。消臭効果もあり自宅で気軽に洗濯が出来る。素肌に触れる物だからこそ、イージーケアは嬉しい。インナーとして最適なニット、今まで持っていなかったアイテムではないでしょうか?それは決して冒険ではなくて、そんな大袈裟な物でもなくて、新しい感じというか感覚で。
初めて出会った頃に比べると容姿が似てきたデザイナー二人が作り出す世界観がとてつもなく格好良い。毎回新作を見に行く度にワクワクしている。良い意味でいつも予想を裏切られるからだ。今回のコレクションはスナップボタンから着想を膨らましていったそうで、細かい部分や素材の使い方にも注目して欲しいと思っている。明日9/25(土)から1階に並べますので、是非お越し下さい。
昔ながらのデザインから作られたワークシャツ。古めかしさもあり、新しい雰囲気もあって、どの世代の人が着ても馴染みそうな気がする。COMOLIの洋服は着ると何だか落ち着く。気楽に着てもラフにならないし、安心感がある。だからつい手を伸ばしてしまうのではないでしょうか。色んな面でちょうど良い、そんな風に思う。ウールシルクの空気を孕んだような膨らみがあり暖かく気持ちが良い。シャツとしては勿論、秋口には羽織る感じで着ても良さそう。
ヨーロッパの古いシャツが店頭に並ぶ事がある。自分で切って縫ったであろう極端に短く直線的な丈の物や綺麗に仕立て直した物、襟をカットした物など・・・。体型も変わるだろうし、気分が変わる事もある。どれも個性的で格好良いと思える物ばかりだった。コモリのポプリンシャツは昔のドレスシャツの丈を少し短くして普段着として使う、そんなイメージが沸いた。ハリのある素材は心地良く、光沢があり細いストライプは上品さも感じられる。そんなポプリンシャツをラフに着る事でその時代のシャツの空気感が出るような気がする。
コモリの洋服は古いミリタリーをベースにデザインされている事が多い。軍物には様々な場面で使い易い事や可動域が広くて動きやすかったり、一つ一つ意味があり役割のある機能美が魅力な所でもある。このジャケットも古いミリタリーから着想を得ているが、削ぎ落とされたミニマムなデザインに上質なウールフラノを使う事によってより研ぎ澄まされた様な気がした。ちょっと綺麗に見せる事もできるし、崩してラフにも着れる。見た目は綺麗だけど、そんな気楽さもあるジャケットだ。
穿いている本人はまるでスウェットパンツの気分ながら、周りからはそんな風には見えていない。このパンツも中間を狙ったデザインだそう。どちらでもない、という事はどちらでもあるという事。あらゆる場面や様々な洋服とマッチする、絶妙なパンツなのかもしれない。素材はワンタックトラウザーズと同じユニフォームギャバジン、程良くワイドなストレートなのでよりドレープが効いている。ウエストはゴムとドローコード(リボン)、お尻には玉縁ポケットが付いている。見た目と穿き心地の違いが面白いパンツ。あまりに楽なので、つい手を伸ばしてしまうでしょう。
たまに綺麗に見えるパンツを穿きたくなる時はないでしょうか。スラックスまでじゃなくてもう少し気軽に見えて、シャツやジャケットやコートとのバランスも良い気がしていて。ワンタックトラウザーはチノパンよりのデザインで、ユニフォームギャバジンという少し光沢があってハリのある素材を使っている。その組み合わせが丁度良いと感じて今回は選ぶ事にしました。とてもしっかりとした生地だけど、実際に穿いてみると落ち感があって柔らかく見える不思議な生地だ。テーパードしている事もあって、いつもより足が綺麗に見える気がした。アンが作るこのパンツはそんな隙間の欲求に応えてくれる。
細いパンツをお店に並べるのは珍しい。何故なら足が太くて穿けないからだ。しかし要望が多々あり、トライしてみる事にした。実際にお客様が試着されている所を見ているとスラッと見えて凄く格好良いなと素直に思う。テーパードが効いた細くてシンプルな5ポケット美脚パンツ。コットン100%の細畝のコーデュロイが使われて、肌あたりも良く心地良さそうな素材だ。そしてSTONE NAVY、ネイビーだけどグレーがかっていて奥行きのあるこの色にとても惹かれた。スニーカーも良さそうだし、サイドゴアのブーツも良いでしょう。冬を楽しめるコモリのコーデュロイパンツ。